2014年4月7日月曜日

Il y a les jours comme ça.

母は糖尿病を患っている。深刻な合併症などは出ていないが、食事を工夫しても血糖値が高いままで、主治医はいつも渋い顔である。趣味もなく、歩くのに難がある今となっては、ただ出された食事を食べるだけが楽しみの母である。私は料理が得意なわけではないので、そんなにいろいろあれもこれもできない。でも、娘が高校に入って陸上競技をやめた時から、カロリー制限ダイエットや糖質制限ダイエットを試み、あれもダメこれもダメお母さんこういう食事にしてよ、などとうるさかったので、つまりヘルシーな食事には何を控えればよいのか、おおざっぱな知識は私にもついたので、それを応用すればいいのである。ま、娘の場合、ダンサブルなボディになるためだからどんなストイックな状況にも耐えられたが、母は、食べられなくなるくらいなら糖尿病なんか治らんでもええ、と考えるタイプなので(笑)、あまりショボイつまらない食事にならないようには、しなくてはならない。主治医からキツく言われている「おやつ厳禁」も、時には解除している(解除日が多すぎる気もしなくはないが)。

今日、ホームベーカリーでパンを1斤焼いたんだが、材料を入れる時にうっかり砂糖の計量を間違えた。いつもは砂糖を入れないのだけど、膨らみにくいライ麦粉をたくさん入れるので、ちょっとだけ砂糖を入れとこうと思い、パンケースを前に砂糖ケースを持って、その瞬間だけ何か別の考えごとをしていたのであろうか、ぱさっ、と砂糖を入れたらスケールの数字が15gを示した。「しまった」
砂糖を使う場合でも、てん菜糖やきび砂糖は10gが最大、白砂糖やオリゴ糖は5gを超えないように加える。なのに15g。先に水を入れてあるので瞬く間に融けてしまった。

「ま、いいや」

パンの主原料である小麦粉そのものが炭水化物=糖質であるので、これ以上糖分を加えるべからずってとこなんだけど、パンってさ、砂糖の力で膨らむんだよね。

「しゃあないやん」

ま、いいや、しゃあないやん、なんて事態は、実はしょっちゅうある。
出来合いの調味料やだしの素、スープの素の類いには、必ずと言っていいほど塩分と糖分が含まれている。だからほとんど使わない。あるけど、「非常用」ということにしている。でもけっこう「非常事態」は訪れる。
時間がなかったり、材料を切らしているのに気づいたのが夜遅かったり。
そんな「しゃあない」非常事態に、ブイヨンキューブだけでスープをつくるとか、野菜炒めの味つけが顆粒の昆布茶だったりとか。
また、うまいんだよね。
でも、糖尿病患者さんには御法度だ。

だけど、そんな日もある。そんな日々も、しょっちゅうある。

0 件のコメント:

コメントを投稿